ミッドレンジネクロで26連勝のデッキレシピ
ミッドレンジネクロで26連勝したカロル氏のデッキを紹介します。デッキ画像の右端の見切れは、魔将軍・ヘクター3枚です。
カロル氏のミッドレンジネクロは、よくありそうで、実はあまりない構築をしており、非常に巧みなデッキ構築技術を感じます。
Shadowverse Logによるとミッドレンジネクロは勝率48.7%で苦戦しているデッキタイプです。特に、復讐ヴァンパイア(勝率39.9%)、アグロヴァンパイア(勝率43.5%)、疾走ビショップ(勝率41.1%)、アグロエルフ(勝率46.4%)などの疾走やバーンが強いアグロデッキを苦手としていることがデータから分かります。
これらの苦手デッキが上位にひしめく環境で、どのように連勝を重ねたのでしょうか?
①カードの採用枚数の巧みなバランス。
②早めのターンで除去をしたり、守護が置ける構築。
③守りをしっかりしながらも、リーサルまでをノロノロしない。
というのがポイントだと思います。
まず、「①カード採用枚数の巧みなバランス」について、よろめく不死者、デーモンイーター、不死の大王などの何も考えずに3積みしそうなカードを2枚に絞っています。
実は、これら3枚のカードはすべて対アグロで弱くなるカードです。
その代わりに、2コスト2/2で対アグロのフォロワー処理で活躍できる天弓の天使・リリエルがしっかり2枚入っていますし、次に述べるように、除去スペルや守護が充実しています。
「②早めのターンで除去をしたり、守護が置ける構築」について、まずは早めのターンでフェアリーやコウモリを一掃できる腐の嵐2枚に注目したいです。最速で4ターン目に妖精の調べでバフされてしまうので、3ターン目に使えないと間に合わなくなります。
また、死の祝福の6ターン目では遅い環境で、そもそも守護が付くかどうかも分からないので、夜の令嬢セレス3枚、漆黒の剣鬼(セイバーオルタ)3枚で早めのターンからしっかりと守っています。
守りを重視すると、リーサルターンが遅れてしまう問題がありますが、このデッキではその問題をなるべく少なくする工夫が見られます。
最後の「③守りをしっかりしながらも、リーサルまでをノロノロしない」という部分で、キーカードとなるのが骨の貴公子2枚です。
2枚採用ながらも、このデッキの工夫を象徴するカードとなっています。骨の貴公子のカードパワーを高めるために、
・2ターン目に安易にデーモンイーターをスカルビーストに使って盤面を弱くしない。なるべく、早めのターンから相手のライフを削る。
・体力1で処理されやすい破魂の少女を2枚に抑える。
・盤面に残りやすい純心の歌い手を3コストに採用。
・盤面の空きを必要とする死の祝福ではなく、夜の令嬢・セレスや漆黒の剣鬼で守る。
というような準備をしながら、骨の貴公子で盤面に場持ちの良いフォロワーを並べて、
・7ターン目にはヘクターで決めることを意識する。
というのが大事だと思います。
6ターン目までにしっかりとヘクターを使える盤面を整えて、かつ相手のライフを削っておき、7ターン目でヘクターを決めるのが理想です。そのためのキーカードが骨の貴公子というわけです。
7ターン目で不死の大王を並べて、次のターン以降にヘクターで決めるのは、あくまでも6ターン目までに盤面を作れなかった場合のサブプランです。不死の大王を前提としたデッキ構築やプレイングをすると、どうしてもリーサルターンが遅くなるので、現環境では勝ちにくくなると思います。
このように、よく見かけそうなミッドレンジネクロでありながらも、よくよく見てみると、現環境に対応した巧みなデッキ構築ではないでしょうか。ミッドレンジネクロはまだまだ強いと思います。
ミッドレンジネクロで26連勝したカロル氏のツイッター
いちお、26連勝したネクロです。これにあとへクター3枚です pic.twitter.com/jDO0i0f9tk
— カロル (@kakaroru) December 20, 2017